一度は体験したい、着物でのお出かけ。浅草の料亭で嗜む優雅なお座敷遊び
3. 浅草で着物とお座敷遊びを体験するモデルプラン
着物姿で浅草の街へ繰り出したら、いよいよお座敷遊びの体験です。ここでは、着物の準備から料亭でのひとときまで、一日を心ゆくまで満喫するためのモデルプランをご紹介いたします。
3.1 ステップ1 浅草で好みの着物をレンタルしよう
お座敷遊びをより一層特別なものにするために、まずはご自身の心ときめく一着を見つけましょう。浅草には数多くの着物レンタル店が軒を連ねており、手ぶらで訪れても本格的な着付けとヘアセットを施してもらえます。古典的な柄からモダンなデザインまで、豊富な種類の中から、その日の気分や訪れる料亭の雰囲気に合わせてお選びください。
〇 おすすめの着物レンタル店の選び方
数あるお店の中からご自身に合った一軒を見つけるために、以下の点に注目してみてはいかがでしょうか。特に、お座敷遊びを計画している場合は、夜までゆっくりと過ごせるよう、返却時間にゆとりのあるお店を選ぶことが肝要です。
| 確認したい点 | 選び方のポイント |
|---|---|
| 品揃え | 正絹やアンティークといった上質な着物を扱っているか、小物の種類は豊富かなどを確かめます。 |
| 立地 | 浅草駅や目的の料亭から近い場所にあると、着物での移動が楽になります。 |
| 含まれるもの | 着付けやヘアセット、巾着や草履といった和装小物一式が含まれているかを確認します。 |
| 返却の時間 | 夜の宴席を楽しむためには、遅い時間まで対応しているお店や、翌日返却の選択肢があるお店が便利ですです。 |
3.2 ステップ2 料亭を予約してお座敷遊びを体験
お気に入りの着物に身を包んだら、いよいよお座敷遊びの舞台となる料亭へ向かいます。お座敷遊びは完全予約制であり、芸者衆を手配するためにも事前の準備が不可欠です。特別な体験だからこそ、余裕を持った計画をおすすめいたします。
〇 費用の内訳と予約方法
お座敷遊びで必要となる費用は、主にお席代、お料理やお飲物、そして芸者衆への「玉代(花代)」で構成されます。ご祝儀は、料亭に呼ぶ芸者衆の人数や滞在時間によって決まります。ご予算やご希望に応じて相談が可能ですので、まずは問い合わせてみるのが良いでしょう。
予約は、前述の浅草見番、または直接料亭へ電話などで連絡を取ります。芸者衆の予約も埋まるため、少なくとも数週間前、大切な日であれば一ヶ月以上前にはご連絡なさることを強くおすすめします。予約の際には、日時、人数、希望そして「芸者衆を呼びたい」というご希望を明確にお伝えください。
4. これで安心!お座敷でのマナー
慣れない着物でのお出かけをして、初めての遊ぶお座敷は、少し緊張するかもしれません。しかし、いくつかの基本的なマナーを知っておくだけで、心に余裕が生まれ、より一層その時間を楽しむことができます。ここでは料亭やお座敷で心地よく過ごすための心得など、事前に知っておきたいポイントをご紹介いたします。
4.1 そこまで深く考えすぎない!自然体で楽しむことが大事
お座敷遊びの時間は、芸者さんや半玉(はんぎょく)さんとの交流そのものが醍醐味です。堅苦しく考えすぎず、おもてなしの心に感謝し、一緒に楽しいひとときを創り上げる気持ちで臨みましょう。
芸者衆は、唄や踊り、三味線といった芸はもちろんのこと、会話でお客様を楽しませる術にも長けたおもてなしのプロフェッショナルです。芸事や伝統文化への敬意を忘れずに接することが、何よりも大切です。
会話は、難しい話題を選ぶ必要はございません。ご自身の趣味や最近あった出来事など、気さくにお話しすることで、芸者さんも会話を広げやすくなります。記念撮影を希望する場合は、必ず一声かけて許可を得るのが礼儀です。また、芸者さんのお着物や身体にむやみに触れることは厳禁と心得ておきましょう。
お酌をされたら、杯を両手で持って受けるのが丁寧です。芸者さんや半玉さんと心を通わせ、思い出深い時間をお過ごしください。
5. 代表的なお座敷遊びの種類を紹介
お座敷遊びと聞くと、少し敷居が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には芸者さんと一緒に誰でも気軽に楽しめる、シンプルで奥が深い遊びが数多くございます。ここでは、初心者の方でもすぐに覚えられる代表的なお座敷遊びを三つご紹介いたします。いずれも、着物姿での所作がより一層美しく映えるものばかりです。
5.1 金毘羅船々(こんぴらふねふね)
香川県の民謡「金毘羅船々」の唄と三味線に合わせて楽しむ、リズミカルな手遊びです。ルールは非常に単純明快で、芸者さんと向かい合い、膳の上に置かれた「はかま(盃台など)」を交互に取ったり置いたりします。軽快な唄につられてだんだんと速くなるリズムに、いかに惑わされずについていけるかが勝負の鍵です。単純なルールだからこそ、年齢を問わず誰でもすぐに楽しめ、お座敷が一体となって盛り上がります。
5.2 とらとら
「とらとら」は、屏風の両側に分かれて「虎」「お婆さん(老婆)」「和藤内(わとうない)」の三つの役になりきり、身振り手振りで勝敗を決める、日本のじゃんけんのような遊びです。じゃんけんの三すくみを、全身を使ったジェスチャーで表現するダイナミックさが魅力で、お互いの姿が見えない屏風越しに行うため、駆け引きの面白さも味わえます。芸者さんの「とらとーら、とーらとら」という掛け声に合わせて屏風から現れる瞬間は、大変盛り上がります。
| 役柄 | ジェスチャー | 勝敗関係 |
|---|---|---|
| 和藤内(武将) | 槍を突く仕草をします。 | 虎に勝ち、お婆さんに負けます。 |
| お婆さん | 杖をついて腰を曲げる仕草をします。 | 和藤内に勝ち、虎に負けます。(息子である和藤内には強い) |
| 虎 | 四つん這いになり、虎のポーズをします。 | お婆さんに勝ち、和藤内に負けます。(虎を退治しに来た和藤内には弱い) |
5.3 投扇興(とうせんきょう)
投扇興は、桐箱の台の上に置かれた「蝶」と呼ばれる的に向かって扇子を投げ、その落ち方によって得点を競う、江戸時代から伝わる優雅な遊びです。ただ的を倒すだけでなく、扇子と蝶が織りなす形の美しさを「銘」として評価する、非常に奥深い一面も持ち合わせております。一見簡単そうに見えますが、力加減や扇子の開き具合が絶妙に影響するため、思わず夢中になってしまうことでしょう。
6. まとめ
着物でのお出かけは、浅草でのお座敷を選ぶことで、より一層特別な思い出になります。風情ある街並みを艶やかな着物姿で歩き、料亭で芸者衆や半玉と過ごすひとときは、まさに非日常の体験です。この記事でご紹介したマナーや遊び方を参考に、粋な日本の伝統文化に触れてみてはいかがでしょうか。さあ、あなたも浅草で、優雅で心に残る一日をお過ごしください。
都鳥について
1950年の創業以来、都鳥では一貫して本格的な芸者遊びをご提供してまいりました。
芸者歴55年以上の元芸者の女将がいるのは、浅草でも都鳥だけ。
本物の芸者文化を、どうぞ都鳥でご体験ください。






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